第9回世界バレエフェスティバル

2000/08/06

第9回世界バレエフェスティバルのAプロを、東京文化会館大ホールで観ました。13時半から始まって終演は17時過ぎ。世界バレエフェスティバルは3年に一度の祭典で、自分の目で見るのはこれで3回目です。

プログラム

演目は以下の通り。

「チャイコフスキー・パ・ド・ドゥ」 バルボラ・コホウトコヴァ
ロベルト・ボッレ
振付:ジョージ・バランシン
「アニュータ」 斎藤友佳里
セルゲイ・フィーリン
振付:ウラジーミール・ワシリーエフ
「シェリ」 カルラ・フラッチ
マッシモ・ムッル
振付:ローラン・プティ
「黒鳥のパ・ド・ドゥ」 ガリーナ・ステパネンコ
アンドレイ・ウヴァーロフ
振付:マリウス・プティパ
「白鳥の湖」第2幕より アニエス・ルテステュ
ジョゼ・マルティネス
東京バレエ団
振付:レフ・イワーノフ
「バーンスタイン・ダンス」 ヘザー・ユルゲンセン
イリ・ブベニチェク
オットー・ブベニチェク
振付:ジョン・ノイマイヤー
「カルメン」 オレリー・デュポン
マニュエル・ルグリ
振付:ローラン・プティ
「アダージェット」 ジル・ロマン 振付:モーリス・ベジャール
「椿姫」 アレッッサンドラ・フェリ
ウラジーミル・マラーホフ
振付:ジョン・ノイマイヤー
「アルキヴィア」 アニエス・ルテステュ
ジョゼ・マルティネス
振付:ルイス・デルガード
「ヌアージュ」 バルボラ・コホウウトコヴァ
ロベルト・ボッレ
振付:イリ・キリアン
「三人姉妹」 シルヴィ・ギエム
ニコラ・ル・リッシュ
振付:ケネス・マクミラン
「ドン・キホーテ」 パロマ・ヘレーラ
ホセ・カレーニョ
振付:マリウス・プティパ

毎度おなじみの懐かしいテーマ曲が流れて開演。最初の「チャイコフスキー・パ・ド・ドゥ」は、端正な踊りに短いけれど難度の高い技が入って拍手喝采。「アニュータ」は内省的なワルツにすごいリフトが混じります。「シェリ」はカルラ・フラッチということで拍手も大きかったのですが、自分はどうもこういう「寝室もの」は苦手です。そして「黒鳥のパ・ド・ドゥ」は当然ながらフェッテが見せどころで、32回を(数えていなかったけれど)回り切ったときには、どよめき、歓声、ブラボーの嵐。

休憩後の「白鳥の湖(第2幕)」のパ・ド・ドゥは優雅でよかったのですが、それ以上に「4羽の白鳥」が息がぴったり合って、主役を喰った感じでした。「バーンスタイン・ダンス」は今日初めてのモダンで、キレのいいダンスでした。「カルメン」は寝室ものなのでパス……ではなくて、マニュエル・ルグリがぴしぴしと踊っている間に、後方のベッドの中で足をあらわに寝返りをうったりしているオレリー・デュポンが色っぽい。で、ジル・ロマンの「アダージェット」は、3年前と同じものを演らなくてもいいんじゃないか?と思いました。

「椿姫」はショパンのバラードによって踊られますが、テープが使用されていて音が悪く、しかも妙にテンポが速くて落ち着きませんでした。「アルキヴィア」は赤い照明の中で熱気や焦躁のようなものが立ち込めていて感動したのですが、すぐに終わってしまってちょっと残念でした(ちょうどこれを踊っている最中に地震で会場が少し揺れたのもアンラッキーでした)。続く「ヌアージュ」は一転して青い照明に静かな音楽と静かな踊りで幻想的な作品ですが、この前あたりから観客の中に一人咳が止まらない女性がいて、その咳払いがけっこう大きく会場に響いてしまっており、観衆が舞台に集中できていない雰囲気でした。咳が止まらないのなら外に出るよう、身近の人が注意してほしいのですが……。「三人姉妹」は日本人が大好きなシルヴィ・ギエムですが、彼女の魅力を引き出していたかどうかは疑問。これも含めて、ここまでおとなしめな振付けの作品が多くて、観衆も今ひとつ乗り切れていない感じです。せっかく3年に一度の祭典なのですから、もっとケレン味のある作品を並べてもよかったのでは?

というわけで、最後の「ドン・キホーテ」には「よーしホセ、ラテン・パワーで体育会的に盛り上げてくれよ」と期待しましたが、もちろんホセ・カレーニョは、その期待にきっちり応えてくれたのでした。