渋谷のクラブ・クアトロで、John Wettonのライブ。小さい会場なので、アコースティックライブになるのではないかと少々心配していましたが、会場に入るとドラムやキーボードがセットアップしてあり、一安心。しかし、6時開演で5時半には会場に入ったのに、既に満員に近い状態。ほぼ全席立ち見だというのに、Johnのファン達は忠誠心が強いようです。すぐれたベーシストでありヴォーカリストであるJohn Wettonとのつきあいは、中学3年生の頃に学校の部室でKing Crimsonのアルバム『Larks' Tongues In Aspic』(邦題:『太陽と戦慄』)をテープで聞いて以来ですから、既に20年以上の長きに渡っていることになりますが、今日の聴衆の多くも、どの曲に対しても素早く反応するところを見ると、私同様King Crimsonからソロまで一貫して彼を追い掛けているのに相違ありません。
定刻に始まったコンサートのオープニングは、新譜『Arkangel』から「The Last Thing On My Mind」。元気のよい曲を数曲こなした後にキーボードソロのコーナーがあり、次いでアコースティックセットがしばらく続きます。その後はドラムソロも交えた怒涛の演奏が繰り広げられました。
前回の来日時と比べても見た目にはっきり太ってしまったJohnは、白いダブルネック(上が12弦、下がベース)を巧みに操り、声の調子も良好です。また、ステージに向かって左にギターのDavid Kilminster、後ろがドラムのThomas Lang、右がキーボードのJohn Young。キーボードとドラムにソロのコーナーが設けられていましたが、特にThomas Langのドラムソロは凄まじく、豊富なシンバルとツインペダルを多用した手数足数の多い白熱のソロに会場は興奮の坩堝と化しました(Niftyのフォーラム「プログレ隔離室」でも彼のドラミングに関するコメントツリーができたほど)。ギターのDavid Kilminsterも要所でライトハンド奏法を駆使した早弾きを披露し、コーラスでも活躍するなど、バンドとしてのまとまりが感じられ、各人の明るいキャラクターとともに好感を持ちました。
2時間近いステージは、一部チューニングの甘いところもありましたが、演奏水準の際立った高さと楽曲自体のすばらしさとで文句のない出来映えとなりました。アンコールは1回目が「Heat Of The Moment」「Starless」、アンコール2回目=ラストが「Don't Cry」。サビの大合唱で盛り上がり、大いに満足して会場を後にしました。