2009年02月

銀川

うっちゃまん&ありか先生と、赤羽橋のアルゼンチン料理店「El Caminito」でお食事。主たる目的は、メキシコ旅行のお土産を二人に渡すことなのですが、まぁそれは口実で、とにかくおいしいワインとおいしい料理を楽しくいただこうという気軽な集まりです。

El Caminito

「El Caminito」は赤羽橋の駅から徒歩5分という交通至便の地に、その割にひっそりと構えた小振りのお店で、お店の中もえらく暗いところでした。

暗い店内

最初に注文したのは赤ピーマンをニンニク風味に漬け込んだものと、下の写真の名物エンパナーダ。ひき肉やたまねぎなどの具を小麦粉で包んでオーブン焼きしたもので、レーズンとオリーブが入って甘みがあり、とてもおいしい一品です。

エンパナーダ

このあたりからアルゼンチンの赤ワインを飲みましたが、香り高く、親しみやすい味わいと適度のボディがあってお味は大満足。3人で2本が簡単に空いてしまいましたが、もうちょっと安く出されていたらさらに良かったかな。引き続いて料理は、アボカドのサラダとナポリ風チキンのカツレツ。前者はリンゴやキウイとともに和えたもの、後者はトマトソースとチーズがきいた柔らかいお肉が抜群の味わい。

ナポリ風チキンのカツレツ

もともとこのお店を選んだのは、私のここ3年ほどの旅行先が中南米で、その影響で最近観たチェ・ゲバラの映画に触発され、チェの生まれた国であるアルゼンチンの料理を食べてみようということが動機でしたが、料理もワインも共に洗練されていて、お勧めできます。

ショコラティエマサールのチョコレート

さて、私からのお土産はマヤの遺跡や出土品の小冊子とメキシコのチョコレートで、対するお二人からいただいたのはChocolatier Masáleのチョコレート。宝飾品のようなこれらのチョコレートを、私は帰宅してから一つ残らず平らげてしまいましたが、そういえばこれを受け取るときに二人が「味見させてほしい……」という表情をしていたのを思い出して、ちょっと罪の意識を感じてしまいました。

[2009/02/17]

甘藍

2月15日、世間的にはバレンタインデーの翌日。この日は青梅マラソンの日で、ラン仲間のマドカも30kmを走る予定。そこで、これはもっけの幸いと「こちらはジムで夕方までボルダリングの練習しているから、走り終わったら新宿で呑まない?」とチョコレートを期待しつつ誘ってみたところ、OKの返事。そんなわけで無事完走後のマドカと、この日から花粉症にやられて目がぼろぼろの私が落ち合って向かったのは、アルタの裏手にある老舗の洋食屋「アカシア」です。

アカシア

こちらは昭和38年以来、ロールキャベツシチューを売り物にしているお店で、特に1階の店構えはレトロでとてもいい雰囲気。

ロールキャベツシチュー

いただいたのはご覧の通り、柔らかく煮込まれてボリュームもあるロールキャベツシチュー(一貫、二貫という数え方をするのがユニーク)、ローストビーフ、クリームコロッケ、自家製ハムK.R.B、それに甲州のワイン。いずれもおいしくいただきました。

で、肝心要のチョコレートのかわりにもらったのは、なぜか日本酒「文楽」。マドカの地元、上尾のお酒だそうですが……。

文楽

これはもしかして、ホワイトデーのお返しも酒にせよ、という意味なのでしょうか?

[2009/02/15]

手紙

プログラムチェ 28歳の革命』の最後の方で、スクリーンは冒頭でのフィデル・カストロとの出会いの場面に回帰し、そこでカストロに対してチェは、いずれ南米に行きたいと告げます。若き日の南米旅行での見聞が、彼の中に忘れがたい使命感を残していたのでしょう。キューバ革命後のチェは、国家の要職を歴任し、その過程で通商使節団を率いて来日し、ヒロシマに献花したりもしているのですが、ソ連の外交姿勢を批判したチェは政権から離れることになり、「別れの手紙」をカストロほかに残して、キューバを後にしました。

『チェ 39歳 別れの手紙』は、キューバを離れたチェが南米大陸での革命の拠点としようとしたボリビアでの戦いとその敗北、そして死を描く、『28歳』の続編です。

こちらの映画の冒頭は、1965年10月3日のキューバ共産党発足式で、フィデル・カストロがこの式に出席していないチェからの「別れの手紙」を読み上げる場面。チェは家族との束の間の団欒を惜しみ、カストロに別れを告げてボリビアへ入国しましたが、ここに描かれるボリビアの、いかにも標高が高そうな空、盆地に密集するラパスとおぼしき都市、崖に切り開かれた道を行く車、といった描写は『28歳』で見られたキューバの濃密な自然とは異質で、チェが感じたであろう異邦人としての孤独を見る者にも実感させます。そしてここから、バリエントス大統領と米国の軍事顧問団の描写を時折交えながらも、『28歳』のように時制を行き来することはせず、映画はチェのゲリラ戦における行軍、それもほとんど逃避行と言ってよい苦難の旅を時系列に沿って淡々と描き続けます。

頼みとしていたボリビア共産党の支援は得られず、解放するはずだった農民には食料の提供を拒まれるばかりか通報までされてしまい、疲弊したゲリラたちは士気を失っていきます。チェ自身も持病の喘息に苦しめられながら、必死にゲリラたちを率いて厳しい行軍を続けますが、運命の入国341日目、チェたちはユロ渓谷で掃討作戦を展開する政府軍の大隊に追い詰められ、負傷したチェは囚われの身となりました。足を撃ち抜かれ、地面を這いずりながら銃で抵抗を試みるチェ、捕虜となって見張りの兵士と穏やかに言葉を交わすチェ、そして処刑の兵士が部屋に入ってきたときからカメラはチェ自身の目となり、兵士の銃が火を噴いた瞬間に彼の視野は地面に斜めに倒れて、さらに二発の銃声を聞きながら薄れていきます。政府軍のヘリコプターに乗せられて運ばれていくチェの遺体をとらえていたカメラの視界がその下に広がるボリビアの樹林帯に転じると、それはいつの間にかチェがカストロらと共にメキシコからキューバへと向かった海に変わっており、ラストシーンに映し出されたのは、その船に乗って革命の旅へと乗り出した『28歳』の若きチェの姿でした。

もともとこの映画は、チェ・ゲバラのボリビアでの最後の1年を描くところから構想がスタートしたそうですが、それだけでは観客に背景を伝えることが難しいことから、キューバ革命と、国連総会での歴史的な演説を前置することとなり、その結果としてできあがった長尺の映画を二分割することになったのだそうです。このように一卵性双生児の映画でありながら、『28歳』と『39歳』はまったく趣きを異にしており、言ってみれば革命家のサクセスストーリーを映画的な技法をこらして客観視した前者に対し、後者ではまったく救いのない行軍の模様を、その最期の瞬間までチェに寄り添うようにしてとらえ続けます。

ラストシーンから引き続いていた印象的な音楽も終わり、スクリーンには無音の中をゆっくりとエンドロールが流れ続けましたが、それはまるでチェの鎮魂の碑銘のように見えました。

[2009/02/13]

放射

Radiation帰宅してみると、郵便受けに何やら外国からの小包。忘れていましたが、The Globe Online Storeに注文していたUKZのデビューEP『Radiation』でした。

空飛ぶ小包

早速、封を切って聴いてみましたが……うーん、微妙。ともあれ、まずはメンバーから紹介しましょう。

  • Aaron Lippert - Vocals
  • Trey Gunn - 10-string Touch Guitar
  • Eddie Jobson - Keyboards, Electric Violin
  • Alex Machacek - Guitar
  • Marco Minnemann - Drums

Eddie Jobsonは、もはや言わずもがな。Trey GunnはKing Crimsonでの活躍で、これもおなじみでしょう。Alex MachacekはTerry Bozzioと一緒にOut Trioとして来日しているので、そのプレイを直に見た人も少なくないかも知れません。そしてMarco Minnemannも凄腕のドラマーで、Terry Bozzio及びChad Wackermanとのトリプルドラムでのショウを経験しています。つまり、5人のメンバーのうち3人までがTerry Bozzioとの共演歴を持つということですね。そうなると、ヴォーカリストのレベルがこれら楽器演奏のマエストロたちに追いついているかという点が気になるわけですが……。

radiation (7:44)
この曲もYouTubeで紹介されているので、すでに聴いている人は多いと思います。初めてこの曲を聴いたときは、UKZがこういう方向に行くとは思っていませんでしたので、たいへん驚きました。一言で言うと、ダークでハードな90年代Crimson路線。John WettonのポップでメロディアスなかつてのU.K.を期待したら、完全に裏切られます。しかし、曲の中間に出てくる駆け上がるようなシンセサイザー(映像ではSynclavierを使用しているのも驚き)からいったん曲調が落ち着き、穏やかなギターのアルペジオの上に強烈なテクニックのドラムソロがかぶってギターソロ〜ヴァイオリンソロへと続くわくわくするようなインスト部は、この曲の(というよりこのEPの)最大の聴かせどころとなっています。
houston (4:36)
うって変わっておとなしい曲。空間系のシンセサイザーの上にアコースティックギターのカッティング(実はドラマーがスティックで叩いている模様)とRobert Frippを連想させるロングトーンのギターが乗り、中間にはTrey GunnによるTouch Guitarの滑らかなソロも織り込みつつ、ナチュラルなヴォーカルが展開します。ドラムレスでふんわりと聴かせますが、聞き込んでくるとだんだん心にしみてきて、そうなるとHouston, we have a problem.で始まりSo it's over, over and out.で終わる歌詞の内容も気になってきます。
Tu-95 (7:17)
曲名は、ソ連の戦略爆撃機ツボレフ95のこと。妖しげなノイズから始まり、甲高いスネアに導かれるスピーディーな7拍子のもろCrimsonという感じの演奏でいくつかのモチーフが展開した後に、リズムがアルペジオのみになって不安をかきたてるようなヴァイオリンソロ、ついでリズムセクションが復活してシーケンシャルなシンセサイザーがかぶり、冒頭のノイズとCrimsonフレーズに回帰して、爆発音のような一音で終焉を迎えます。インストゥルメンタル曲。
legend (1:38)
エレクトリックギターでコードを爪弾く穏やかな、Alex Machacekのとても短いソロ。

最後の「legend」の位置づけがよくわからないものの、他の3曲はおそらく共通したコンセプトを持ち(1月24日のライブのオープニングは「Chernobyl」=チェルノブイリという曲名になっていますし)、かつ、それぞれに聴くポイントがあって、そういう意味ではこのEPはひとまず「買い」なのですが、いずれも90年代のKing Crimsonを連想させる音づくりであったことは正直予想外。Trey Gunnが曲づくりに大きな役割を果たしているということなのでしょうか?そして、Eddie Jobsonの楽器演奏における「妙技」がほとんど聴けないことも残念。強いて捜せば、「Radiation」のSynclavierフレーズくらいでしょうか。また、あまりにもタイプの異なる2曲だけでヴォーカリストを評価するのはフェアではないでしょうが、いずれも一聴して引き込まれるような魅力を感じることはできませんでした。

UKZの結成がアナウンスされてから既に1年以上、その中でそれなりにマテリアルは揃っていなくてはならないはずですが、今回4曲の発表にとどまっていること、しかもEddie Jobsonの個性が十分には聴き取れないことは、今後の彼らの活動の継続に不安を感じさせます。ただし、UKZのサイトWe are working on possible future dates in other countries and will announce them right here when they are real.と記されていることが、かろうじて救いではあるのですが。

[2009/02/06]

辰巳

昨夜が鶏なら、今日は寿司。10数年前の同僚であったシンコ、チカの二人を連れて、月島の辰巳寿司に行きました。

辰巳寿司

二人とは奇縁があって、シンコの方は私の勤め先(豊洲)の建物の目と鼻の先にあるビルの1階に薬局を開業し、その縁である日ばったり道で遭遇。チカの方も子供を連れてららぽーと豊洲に来ていたときに、これまた道でばったり、と偶然にしては出来過ぎの会い方をして、それじゃ3人で月島か門仲で一度呑もうか、という話になっていたのでした。

刺身

この二人、20代の頃はバーでカクテルリストを指差して「ここからここまで!」といった無茶な注文の仕方をする極道コンビだったのですが、どちらも四十路を過ぎて多少は落ち着いた呑み方に……といいつつ、この日も冷酒の銚子がくいくいと空いていきます。私は昨日の今日なので気持ち控えめに飲んでいたはずなのですが、それでも二人は呑み足りなさそうな顔をしていましたから、極道コンビはいまだ健在、恐るべし。

握り

さて肝心の辰巳寿司は、「辰巳セット」がお通し、刺身、握り、巻物、吸い物に飲み物1本がついて3,500円ととてもリーズナブルかつおいしい、お勧めの寿司屋です。カウンターとテーブルがわずか、10人も入れば満員になってしまうこじんまりしたお店なので、遠くから行くなら電話で予約を。

[2009/02/03]

比内

渋谷の「福ちゃん」が閉店して超打撃を受けていた私に、えみ丸さんから天使のささやき。

代わりと言ってはナンですが、常吉さんに前々から誘われている「フォアグラのようなレバー」の焼き鳥食べさせてくれるお店、大宮だそうですが出撃しませんか?

…というわけで、えみ丸さん常吉さんkuroさん、それに初対面のニシさんと、大宮と言えば声をかけないわけにはいかないジモティまっきーに私を加えて6人で大宮の「鶏匠 比内や 仲町店」に行きました。

比内地鶏←お店の中はちょっと暗め。

確かに!ここのレバはおいしい……というより、鶏刺もおいしかったし、私の評価としては砂肝がかなりいけてました。さすが、グルメ常吉さんお勧めのお店だけのことがあります。食べる方も追加し放題、ワインも6人で3本。実は前回の飲み会で私が勧めるままに日本酒を呑んできれいに壊れていたえみ丸さんは、私が遅れてお店に到着したときに、二の舞を警戒して私から遠い席に退避しようというそぶりを見せたのですが、「大丈夫です。今日はノンベがここにいますから」と私は目の前のまっきーを指差確認。

パンダTシャツそのまっきーとは昨年10月以来だったのですが、実は12月にまっきーはおおみや市民吹奏楽団の演奏旅行で台湾へ、私も年末恒例の遺跡探訪ツアーでメキシコにそれぞれ行っていたので、頃合をみてお互いにお土産を交換。私があげたのはマヤのミニ解説ブックとチョコレート(なにしろカカオはマヤの通貨でしたから)、まっきーからもらったのはなぜかパンダ柄のTシャツ。これでジムに行けば、グレードがひとつ上がるでしょうか?それとも、パンダの背後霊が取り憑いたら重くて一歩も登れないかも?

ついでに常吉さんに「会社で有望な若手男子がいたら、まっきーに紹介を」とお願いしたところ、どうやら常吉さんのメガネにかなう若手というのはいないらしく、そのうち話の流れは「juqchoでもいいんじゃないの?」「年の差なんか関係ないわよね」といった感じになっていって私の方は内心まんざらでもなかったのですが、まっきーは「私にも選ぶ権利はあります」という顔をしていたので、この話はそこで打ち切り……。

記念撮影←満足の笑顔。

ともあれ楽しい会でした。セットいただいた常吉さん、お声がけいただいたえみ丸さん、ありがとうございました。kuroさん・ニシさん、次回はフリーがとことん苦手な私をジムオフで(お手柔らかに)ご指導下さいね。

この二人はナニ?←P.S. この二人はナニ?

[2009/02/02]

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